DTFはあらゆる素材に印刷が可能なプリント方法ですが、全ての素材に対して同様に適合する訳ではありません。間違った情報を元にして失敗した例も数多く御座います。
DTFでの事業を開始する前に、信頼できる専門の情報と機関に相談しましょう。
DTF プリントの条件
DTFのプリントシートは、フィルムにインクを吹き付け、その後インクの水分を利用し、パウダー状のホットメルトを付着させます。
ホットメルトとは、常温では固体で、加熱すると溶けて液体になり、冷却すると固化して接着する接着剤です。
DTFにデザインが印刷されたシートにホットメルトパウダーを付着させ、凡そ130度のオーブンで加熱すると、インクとパウダーが程よく融合したフィルムが完成します。
オーブンで加熱されたホットメルトパウダー付きのフィルムを衣類などに熱圧着します。
- 条件1 フィルム状の印刷物
- 条件2 ホットメルトパウダーによる接着
- 条件3 熱圧着にて固定 印刷
DTFはフィルム状の印刷物
条件1
DTFはフォルム状の印刷物です。フィルムはある程度の湾曲が可能ですが、複雑な凹凸には対応する事が出来ません。故に、印刷する媒体はより平らな物が相応しい事が判断できます。
条件2
DTFはホットメルトによる接着です。木材や皮、衣類・雑貨など様々な物に印刷が可能な事は周知の事実です。しかしながら、熱圧着の為にプリントする側の素材が印刷温度に耐性があるか?が重要になります。160度に耐えうる素材で有れば大きな問題はないでしょう。
条件3
熱圧着による印刷で固定しますので、まず熱を与える機材(アイロン)がどの様な形状をしているかも、印刷出来るかイ否か?の判断材料になります。帽子などの湾曲がある物は、専用のプレス機で印刷する必要があります。
ホットメルトパウダーの特徴
DTFを様々な事業者に依頼し、Tシャツに印刷した際にプリントが以前よりも硬い・柔らかいと感じた事は有りませんか?
その理由は、DTFに付着したホットメルトパウダーに原因があります。
市販されているホットメルトパウダーには、粒子の大きさに違いがあります。
粒子が大きいホットメルトパウダーは、物理的にDTFに付着したホットメルトの体積が大きくなり溶解した際に分厚くなります。これが硬いしっかりとしたプリントになる原因です。
逆に粒子が細かいホットメルトパウダーの体積は少なくDTFに少量のホットメルトが付着します。故に柔らかいプリントとなります。
ホットメルトパウダーの付着が少なければ、柔らかい雰囲気になりますが、プリント剥奪の原因にもなりますので十分な検討が必要です。
生地の網目が荒い テキスタイル
DTFフィルムがフラットな形状をしている以上、凹凸の落差がある媒体に印刷する事はおすすめ出来ません。
圧着の圧力にもよりますが、接着部分が点での接着になる為、プリントが剥がれる原因になります。
また凹凸の落差があるテキスタイルには、ホットメルトパウダーの粒子が荒い物を使用する事、更に加圧の熱接着も通常より強く圧力をかける事が重要です。
DTFが剥がれない為には?
DTFプリントで印刷する場合は、なるべくフラットな素材に適切な圧力と温度で、加圧接着する事が重要です。
不安のある印刷物の場合は、デザインと印刷する素材や場所などを専門の方に相談しましょう。
DTF 昇華 色移りについて
DTFプリントには、通常昇華防止剤は含まれておらず、ポリエステル系の素材に印刷する場合、プリント部分にテキスタイルの色が移染(色移り)する場合があります。
この解決は現在流通している材料では、ホットメルトパウダーの黒を使うなど現在その技術や物理的な回避方法が研究されています。
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