DTF プリント 注意点 問題点

DTF出力代行の業務を行う上で確認された、注意点と問題点を掲載しています。

1mm以下の細い線は、圧着・プリント不良の原因に

DTFの生産時、インクの付着した部分に糊のパウダーを定着させます。従って細い線にはパウダーの定着がうまくいかない場合があります。(最低でも0.75mm)空白(隙間)も含め、規定のサイズより小さい場合は、品質の保証は致しかねます。

データの確認は弊社でも致しておりますが、ご自身でしっかりとご確認しご依頼ください。
印刷時に糊が無い部分は圧着されませんので、プリント剥がれの原因になる可能性が高くなります。
解決方法:デザインはなるべく太い線で、下地カラーが入っている場合のみ細い線が可能。

輪郭部 輪郭内透過 グラデーション ぼかし デザインの印刷

グラデーションやぼかしの透過印刷(境界線が分かりにくいグラデーション)はDTFには向いていません。
理由として細かい点で表現するグラデーションやぼかしは、バインダーパウダーの定着率が悪く圧着印刷が困難となる部分がございまして、プリント剥離の原因となります。(下地にカラーが有るデザイン内部でのグラデーションの場合は印刷可能です)

また、グラデーションを表現する際に目には見えない透明部分も、カラーが残っている場合には、下地の白インクが印刷されます。

解決方法:グラデーションのデザインは別の印刷方法や細かな透過作業と工夫が必要です。

確認方法:photoshopで印刷の確認をするには。

1.自動選択ツールを使用し選択範囲の許容値を1に
2.透過した部分を選択
3.選択範囲のコマンド「近似色を選択」を押します

選択範囲がご自身の思うデザイン境界線よりはみ出ている箇所が有れば、何かしらの色が残っている事になります。目視では見えなくとも、選択範囲によって境界が現れた場合、カラーの数値が入っている箇所となりますので、下地の白がベタ塗り印刷されます。

実寸サイズのデータ作成・保存

フォトショップ編

編集したいデータを開きます。

新規作成時に解像度とサイズを決める方法
1.新規作成時に、アートボードのサイズを、A3 A4サイズ(オーダーするサイズ)に、解像度を300pixel・カラーモードをRGBにしてOKを押し作業をデザイン作成を行って下さい。
フォトショップではRGBでのみ.pngの書き出しが可能です。

保存の際に解像度等を変更する方法
1.タイトルバーにあるイメージを選択し、画像解像度を選択します。
2.新しく画面が開きますので、アートボードの寸法と解像度を指定します。

イラストレーター編

寸法の変更をしたいデータを開きます。

1.タイトルバーの表示を選択し、メニューにある定規を表示選びます。
2.イラストレーター画面の上部に定規が表示されます。
3.デザインを選択してダイレクトツール・拡大縮小ツールなどで寸法を変更します。

データ保存の方法 イラストレーター

DTF印刷の注意点まとめ画像

昇華による色移り

ポリエステルに使用される分散染料は昇華する性質があり、高温状態の環境下で繊維表面に染料が移動して移染が生じます。DTF印刷においても高温の圧着プレス機を使用する事が多く、ご家庭のアイロンでも同様に高温である事は変わりありません。
解決方法:ポリエステル系の素材を使用する場合は、濃色のプリントを使用する。

タンブラー乾燥が出来ない

DTFプリントで可能した場合、タンブラーでの乾燥が出来なくなります。品質表示を確認しましょう。
解決方法:無地のボディーや輸入品の品質表示ラベルにタンブラー乾燥が可能場合、品質表示ラベルの変更を行う必要があります。

蛍光・金・銀・インクのプリントが出来ない

DTFプリントの印刷は、C(シアン) M(マゼンダ) Y(イエロー) K(キープレート・ブラック) W(ホワイト) で表現が可能なカラーのみ印刷が可能です。
解決方法:特殊なカラーは専用の印刷方法を使用しましょう

プレスの跡が衣類に出る可能性

これは、転写シート全てにおいて共通で、DTFだけの問題ではありません。圧着印刷時にプレスの跡が残ります。
解決方法:衣類全体にプレスをし直す・一度洗濯をする事で、プレスの跡は軽減されます。